2回目のHYROXでタイムを縮めたい人へ — 初回の結果から練習を見直す方法

初めてのHYROXを終え、「次はもう少し速く走りたい」と思ったら、前回の結果表を見直してみましょう。区間タイム(Split)と当日の記憶を合わせると、次の練習で取り組みたいことが見えてきます。この記事では、主にSinglesで2回目の出場を目指す人に向けて、結果の振り返りから練習、レース当日の計画までをまとめます。練習量を増やす前に、自分に合った改善点を探すための編集部の提案です。
012回目は、前回の経験を練習に生かす
初回のレースでは、種目の後に走るきつさや、会場での移動に戸惑った人もいるでしょう。2回目は、その経験を準備に生かせます。ただし、出場回数が増えれば必ず速くなるわけではありません。練習の積み重ねに加えて、当日の体調や会場の条件も記録に影響します。
まずは結果表を見ながら、「どこで長く休んだか」「走り出しが苦しかったのはどの種目の後か」「コースで迷ったか」をメモしましょう。動画や練習日誌があれば、記憶を確かめる材料になります。
目標はタイムだけでなく、「序盤に飛ばしすぎない」「Wall Ballsを練習で試した回数に分ける」「種目を出たら次の進路を確認する」など、本番で実行できる行動も決めておくと振り返りやすくなります。
02ステップ1:区間タイムを3つに分けて見る
公式リザルトの自分の結果を開き、次の3つに分けて確認します。ペナルティや計時に関する注記がある場合は、それも一緒に記録してください。
- Run(ラン8本):1本ずつのタイムを順番に並べ、どの辺りから遅くなったかを見ます。前半4本と後半4本の平均も参考になりますが、数字の差だけで原因は決められません。直前の種目、混雑、周回の間違いなども振り返りましょう。
- Workout(8種目):各種目で、休憩や持ち直し、No Rep(有効回数に数えられなかった動作)がどのくらいあったかを確認します。他の選手と比べるなら、まず同じ大会・同じ参加部門の同じ種目を見ます。可能なら年齢区分や総合タイムが近い複数の選手も参考にしましょう。
- Roxzone(ランコースと種目エリアをつなぐ移動区間):移動のほか、給水や休憩などに使った時間が含まれます。会場の配置や混雑にも左右されるため、合計が数分あるだけで「無駄が多い」とは判断できません。
HYROXのランは合計8kmですが、周回の構成や会場内の動線は大会によって異なります。別大会の区間タイムを比べるときは、当時のコース案内や結果表の計測区間も確認しましょう。表示された差を、そのまま走力の差と考えないことが大切です。
結果表の基本的な読み方は「HYROX結果表の見方」で解説しています。
03ステップ2:次に取り組む課題を絞る
改善したい点がいくつも見つかったら、次の大会までに取り組む課題を1つ、多くても2つに絞ってみましょう。これは練習を組みやすくするための提案で、公式の基準ではありません。タイムの長さだけでなく、何が起きていたかを手がかりに選びます。
- 後半のランが大きく遅くなった:最初のペースが速すぎなかったか、直前の種目で力を使いすぎなかったかを確認します。「1本あたり何秒遅れたら持久力不足」と一律に判断することはできません。
- 特定の種目で長く止まった:フォーム、重量への対応、回数の分け方、そこまでの疲労を振り返ります。違う種目同士は距離や回数が異なるため、所要時間だけを比べても弱点は分かりません。
- 移動中に迷ったり、準備に手間取ったりした:進路や種目の手順を確認することで改善できる部分がないか探します。必要な給水や体調を整えるための休憩まで削る必要はありません。
- レース全体を通じて余裕がなかった:基礎持久力だけでなく、ペース配分、種目の負荷、睡眠や当日の体調も確認します。結果表だけで「ランを増やせば解決する」と決めつけないようにしましょう。
04ステップ3:課題に合わせて練習を見直す
最初のレースの疲れが落ち着いてから、現在の練習の一部を課題に合う内容へ置き換えます。今の練習にきついメニューを上乗せするより、週全体の負担を見ながら調整しましょう。以下は組み方の例で、全員に同じ回数や重量を勧めるものではありません。
- 種目の後に走り続けるのが難しい場合:軽め・短めの種目とランを組み合わせ、種目を終えてから落ち着いて走り出す練習を取り入れます。例えば、慣れた種目を普段より少ない量で行い、その後に短いランをつなぐ方法があります。距離やセット数は、フォームとペースを保てる範囲から始めましょう。
- 特定の種目に課題がある場合:まず動作基準を確認し、無理なく繰り返せる回数でフォームを練習します。必要に応じて指導者に見てもらい、動作が安定してから重量・距離・回数を調整します。毎回、本番の規定量を通して行う必要はありません。
- Roxzoneでの移動に課題がある場合:会場マップが公開されたら、入口・出口と種目の順番を確認します。練習でも、種目を終えた後の片づけや次の動作への移り方を試しておきましょう。本番は係員の指示に従い、必要なら歩いたり立ち止まったりして安全に給水してください。
- 無理なく走り続ける土台を作りたい場合:会話ができる程度の楽なランを基本に、体調や回復を見ながら時間や距離を少しずつ増やします。「毎週必ず1〜2割増やす」とは決めず、距離・速度・種目の負荷を一度に引き上げないようにしましょう。「12週間ランプラン」も、今の走力に合う部分を参考にしてください。
練習後は、設定した内容を終えられたかだけでなく、翌日に疲れがどのくらい残ったかも記録します。痛みや強い疲労が続く場合は、練習量を減らすか休み、必要に応じて医療・運動の専門家に相談してください。
05ステップ4:本番で実行することを決める
目標は、初回のタイムと、その後の練習で確かめた内容をもとに決めます。初回の前半ペースが速すぎた場合、そのペースを次の目標にするのは適切とは限りません。種目を挟んでも繰り返せたペースや、安定して続けられた分け方を基準にしましょう。
- ラン:序盤のペースと、種目後にきつくなった場合の対応を決めます。予定のタイムに固執せず、呼吸や脚の状態に合わせて調整しましょう。
- 課題の種目:回数や距離の分け方、休憩を取るタイミングをメモします。予定どおりに続けられない場合の分け方も考えておくと安心です。
- Roxzone:迷わず次の場所へ進むことを目標にします。給水の位置や会場の動線を確認したうえで、必要な移動時間も見込んでおきましょう。
- 合計タイム:改善できそうな区間を積み上げて、目標を考えます。「2回目なら何%短縮できる」という共通の目安は設けず、余裕のある目標と、調子がよい場合の目標を分けてもよいでしょう。
「目標タイム別・1kmラップ早見表」も参考になりますが、表のペースを無理に守るのではなく、自分の練習で確かめたペースを優先しましょう。
06記録を比較するときと、大会前の注意点
- 序盤に飛ばしすぎない:前回より速く走ろうとして、最初から予定以上のペースに上げると、後半に疲れが出ることがあります。最初の1本だけでなく、レース全体で考えましょう。
- すべての課題を一度に直そうとしない:取り組む内容を絞り、練習で何が変わったかを確認します。うまくいかなければ、量を増やす前に内容を見直しましょう。
- 部門や条件の違いを分けて考える:OpenからPro、DoublesからSinglesへの変更では、重量や分担が変わります。別会場や遠征でのレースも、総合タイムだけで上達・後退を判断しないようにしましょう。
- 大会直前に練習を詰め込まない:レース前は疲労を残さないよう練習量を調整します。直前に新しい高負荷のメニューを試すより、これまで練習した動作やペースを確認しましょう。
2回目のレースでは、タイムと合わせて「決めていたペースや分け方を実行できたか」も振り返ってみてください。記録が伸びなかった場合も、次の準備に生かせる情報が残ります。
あわせて読みたい:「HYROX結果表の見方」、「目標タイム別・1kmラップ早見表」、「HYROXランニング攻略」
HYROX公式リザルト(区間タイムの確認):Results & Rankings
HYROX公式ルールブック(Singles 26/27、競技構成・ラン・動作基準):HYROX Rulebook Singles(PDF)
HYROX公式(競技と区間タイムの案内):About Fitness Race
CDC(運動量を段階的に増やす基本的な考え方):Steps for Getting Started With Physical Activity
※練習や目標の例は、公式の推奨メニューではなく編集部の提案です。体力、練習歴、回復状況に合わせて調整してください。
※競技規則や会場の運営は変更される場合があります。出場大会の最新の公式案内とTechnical Briefingをご確認ください。(情報確認日 2026.09.21)
