NUTRITION
#レース週#初心者#栄養
HYROXレース週の食事タイムライン — 7日前から当日朝・レース中・直後まで、何をいつ食べるか

「カーボローディングは必要?」「当日の朝は何時に何を食べる?」「レース中に補給はできる?」——栄養の質問は、レース週に集中します。HYROXは完走時間に個人差の大きい持久競技で、最後のWall Ballsまでエネルギーを切らさない準備は必要です。この記事では、7日前から当日・直後までを時系列で整理し、迷わない食事の組み立て方をまとめます。一般的なスポーツ栄養の考え方に基づく目安であり、個別の医学的・栄養学的助言ではありません。
目次
01HYROXに「本格的なカーボローディング」は必要か
一般的なスポーツ栄養の考え方では、本格的なカーボローディング(数日かけて炭水化物の摂取量を大きく増やす方法)は、90分を超える持久運動で効果が出やすいとされています。HYROXの完走時間は人によって60分台から2時間超まで幅があるため、必要な準備は普段の食事と予想完走時間によって変わります。食事を急に変えると胃腸の不調につながることがあるため、練習時に試してください。グリコーゲンとともに水分が蓄えられて体重が増えることは、必ずしも悪い変化ではありません。
- 目標が90分を超える人:2〜3日前から炭水化物の割合を上げる価値がある
- 目標が90分以内の人:まず日々の糖質摂取と当日の食事を整える。90分以内でも、レース中の補給が役立つ場合はある
- 大切なのは割合だけでなく、体格や運動時間に見合う糖質の量を確保すること。必要量は人によって異なり、無理に詰め込むのは避ける
- 普段の食事の考え方は「HYROXの栄養ガイド」
027〜4日前:普段の食事を基本にする
- 練習量が減る週(テーパー)でも、回復と本番に必要なエネルギーは確保する。普段の食事を基本に、食べ過ぎも極端な制限も避ける
- たんぱく質は毎食確保(回復のため)。野菜・果物は普段どおり
- 新しい食品、初めてのサプリメントはこの週に試さない(「HYROXとサプリメント」)
- アルコールは控えめに。睡眠の質を下げる(「HYROXと睡眠」)
- 水分は意識的に。1日を通してこまめに
033〜2日前:炭水化物の割合を少し上げる
- 主食(ご飯・パン・麺・芋)を各食で少し増やし、脂質の多いもの(揚げ物・クリーム系)を減らす。総量は普段の食事と練習量、必要な糖質の量に合わせる
- 食物繊維でお腹が張りやすい人は、前日にかけて大量の生野菜・豆・玄米などを控える方法もある。全員が減らす必要はなく、練習時の胃腸の反応で決める
- 体重が1kg前後増えることがあるが、グリコーゲンとともに蓄えられる水分も関わる。ただし、体重の変化だけで原因を決めつけない
- 遠征の人は、移動中の食事を計画する。会場周辺の飲食店は混雑するため、コンビニや持参で対応できるように(「大阪2027遠征ガイド」)
04前日:消化のよいものを、いつもの量で
以下は、普段の食事を基本に整える例です。計画的にカーボローディングを行う場合は、練習で試した糖質の量をもとに調整します。「いつもの量」が全員の必要量を満たすわけではありません。
DAY −1前日の例
朝
いつもどおり。主食を中心に
昼
主食を多め、脂質を控えめ。例:ご飯・うどん・パスタ(ソースはシンプルに)と、脂の少ないたんぱく質
夕
いつもの量で、消化のよい炭水化物中心。「前日は大盛り」は不要。食べ過ぎると翌朝まで残る
避ける
初めての店・初めての料理、生もの、脂の多いもの、辛いもの、アルコール
就寝
遅くならないように。前夜だけに頼らず、数日前から睡眠を確保
前日の過ごし方全体は「レース前1週間の調整」を参照してください。
05当日朝:スタート3時間前を目安に
- スタート3時間前に、消化のよい炭水化物中心の食事。例:ご飯+少量のたんぱく質、バナナ、トースト+ジャム、おにぎり。脂質・食物繊維は控えめ
- 量:スタートまでの時間と、練習で試した量をもとに決める。「食べなければ」と詰め込まない
- 早朝スタートの場合:3時間前が早すぎるなら、2時間前に軽め(おにぎり1個+バナナなど)で妥協する
- 水分:起床後から少しずつ。コーヒーは普段飲んでいる人なら普段どおり。初めてなら避ける
- HYROX Japanの案内では、スタート90分前までの会場到着が推奨されている。大きな食事は移動前に済ませると計画しやすいが、必要な軽食を取る時間も考えておく(「HYROX当日の流れ」)
06スタート前1時間:食べ慣れた軽食で調整
- 60分前:大きな食事は避ける。必要なら、練習で試した消化しやすい軽食やスポーツドリンクを少量。固形物を一律に禁止する時刻ではない
- 30〜20分前:エネルギーが心配なら、練習で試したジェルやスポーツドリンクを少量。試したことがないものは使わない
- 直前:水をひと口。飲み過ぎると走っているときに胃で揺れる
- ウォームアップ中の水分:汗をかく量に応じて。「本番当日のウォームアップ」
07レース中:水はRoxzoneで。補給のルール
- 水はRoxzoneを通るたびに提供される(Singlesルールブック10.5)。通過前・中・後のいずれかで、少なくとも1回利用できる規定。給水の位置を確認し、喉の渇きや発汗、練習で試した量に合わせる
- 外部からの栄養補給は不可(10.5):観客や同行者からジェルや飲み物を受け取ることはできない。ジェルなどの栄養補給はスタート時から自分で携行する。携行品の扱いはルールと大会の案内で確認(ハイドレーションパックは許可品目10.1に挙げられている。「装備のルール」も参照)
- 個人のボトルはコースに持ち込めない(HYROX Japan FAQ):ボトルを置いておく前提の計画は立てない
- 90分以内でも糖質補給が役立つ場合がある:一般的なスポーツ栄養の目安では、1〜2.5時間程度の持久運動で糖質30〜60g/時が挙げられる。ただしHYROX全員の必須量ではない。完走時間や胃腸の反応に合わせ、ジェル・飲料を含む合計量を練習で試す
- 胃が揺れる感覚が出たら:一度に大量に飲まず、ペースを落として様子を見る。飲み過ぎだけでなく体調も確認し、強い吐き気やめまいがあれば運動を中止してスタッフへ相談する
- 暑さと脱水は「屋内会場でも脱水は起きる」
08直後〜当日夜:回復を始める
- 落ち着いて食べられるようになったら:炭水化物とたんぱく質を一緒に。例:おにぎり+牛乳や豆乳、バナナ+プロテイン、サンドイッチ。会場で入手できない場合に備えて持参
- 水分:レース後は思った以上に失われている。体重が減った分を目安に、数時間かけて補う
- 当日の夕食:普段どおりの食事に戻す。たんぱく質と炭水化物をしっかり。アルコールは回復を遅らせるので、祝杯は控えめに
- 翌日以降:「レース後のリカバリー」
09やらない方がいいこと
- 前日の「大盛り」と、当日朝の「抜き」:どちらも逆効果。普段どおりの量を、消化のよい内容で
- 当日に初めてのジェル・ドリンク:胃腸のトラブルの原因になりうる
- レース週の減量:練習が減って体重が気になっても、食事を削ると本番でエネルギーが切れる
- カフェインの大量摂取:普段飲まない人がレース当日に飲むと、心拍と胃腸に影響が出ることがある
- 「周りがやっている補給」の真似:自分の完走時間・胃腸・練習での検証に基づいて決める
あわせて読みたい:「HYROXの栄養ガイド」、「レース前1週間の調整」、「屋内会場でも脱水は起きる」
出典・参考
Australian Sports Commission/AIS:運動時間別の糖質補給:参考資料
Academy of Nutrition and Dietetics・Dietitians of Canada・ACSM:Nutrition and Athletic Performance(2016年・食事/カーボローディング/回復):参考資料
HYROX公式ルールブック(Singles)10.1 許可品目、10.5 水分とコース上の補給:HYROX Rulebook Singles(PDF)
HYROX Japan よくある質問(到着時刻、個人ボトルの持ち込み):hyroxjapan.com
※食事のタイミングと内容は、一般的なスポーツ栄養の考え方に基づくROXNOW編集部の例です。個別の栄養指導が必要な方は、管理栄養士・スポーツドクターに相談してください。
※本記事は一般的な情報提供であり、医学的助言ではありません。持病がある方、体調に不安がある方は医療機関に相談してください。
※規定・日程・価格は変更される場合があります。最新情報は必ずHYROX公式発表と出場大会のTechnical Briefingをご確認ください。ROXNOWは、HYROX World GmbHとは無関係の独立系情報メディアで、HYROXの公式サイトではありません。(情報確認日 2026.10.18)
Australian Sports Commission/AIS:運動時間別の糖質補給:参考資料
Academy of Nutrition and Dietetics・Dietitians of Canada・ACSM:Nutrition and Athletic Performance(2016年・食事/カーボローディング/回復):参考資料
HYROX公式ルールブック(Singles)10.1 許可品目、10.5 水分とコース上の補給:HYROX Rulebook Singles(PDF)
HYROX Japan よくある質問(到着時刻、個人ボトルの持ち込み):hyroxjapan.com
※食事のタイミングと内容は、一般的なスポーツ栄養の考え方に基づくROXNOW編集部の例です。個別の栄養指導が必要な方は、管理栄養士・スポーツドクターに相談してください。
※本記事は一般的な情報提供であり、医学的助言ではありません。持病がある方、体調に不安がある方は医療機関に相談してください。
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