HYROX練習ログのつけ方 — HYTRAXアプリの使い方と、記録・分析を続けるコツ

練習を続けているのに、伸びている実感がない。そんなときは、練習の記録を見返してみましょう。HYROXはラン・筋トレ・種目練習を組み合わせるため、タイムだけでは分からない変化もあります。この記事では、練習ログに残したい5項目と、HYROX・ラン・筋トレをまとめて記録できるアプリ「HYTRAX」の使い方を紹介します。記録の入力から振り返りまで、順番に見ていきます。
01練習ログに残したい5項目
練習ログをつける目的は、次の練習を考えることです。「先週より何が変わったか」「どの練習の後に調子が良かったか」を振り返れるようにします。完璧に書く必要はなく、後で見返せる情報を、毎回同じ形式で残すことが大切です。
- 日付と練習の種類:ラン・筋トレ・種目練習・複合練習など。その週に何をしたかが分かるようにします。
- 内容と数字:ランなら距離と時間、種目なら重量・距離・回数・タイム。途中で休んだ回数も、必要に応じて残します。
- その日の体調:睡眠時間、疲れ、痛みや違和感のある部位など。数字だけでは分からない状況を補います。
- 一言メモ:「Sled Pushの2本目で止まった」「Wall Ballsの後半でターゲットに届かなかった」など、気づいたことを1つ残します。
時間がない日は、まず練習内容と一言メモだけでも構いません。紙のノートやスマートフォンのメモでも始められますが、種目別の記録をまとめて見返したいなら、アプリを使う方法もあります。
02HYTRAXとは:HYROX・ラン・筋トレをひとつに記録
HYTRAXは、HYROXの8種目、ランニング、筋力トレーニングをまとめて記録・分析できるアプリです。同じ日のランと筋トレを、1つのセッションに入れられます。ここでいうセッションは、1回の練習をまとめる単位です。
- HYROX:種目ごとに距離・回数・重量・タイムなどを入力します。エルゴのダンパー設定やWall Ballsのターゲットの高さも記録できます。
- ラン:距離と時間を残し、ペースや走行距離を振り返れます。複合練習では、ランが入力した順に番号で表示されるため、各ランの記録を見分けやすくなっています。
- 筋トレ:300種目のプリセットから選び、重量・回数・セットなどを記録できます。プリセットとは、あらかじめ登録されている種目のことです。分析では最大重量やセット数、総ボリュームなどを確認できます。
- 練習をまとめて振り返る:カレンダーで実施日を確認し、分析画面で種目ごとの記録をグラフや一覧で見返せます。
iOSアプリ・Androidアプリともに公開済みです。アカウント登録やログインは不要で、インストール後すぐに練習の記録を始められます。
- iPhone・iPad:App StoreでHYTRAXをダウンロード。
- Android:Google PlayでHYTRAXをダウンロード。
03まずは1回の練習を記録してみる
1.インストールし、HYROXカテゴリーを設定する
使っている端末のストアからHYTRAXをインストールしてアプリを起動すると、HYROXカテゴリーを設定できるので自分が出場・挑戦する予定のカテゴリを設定しましょう。
練習では大会の規定より軽い重量や短い距離を使うこともあります。初期値をそのまま残さず、実際に行った重量・距離・回数へ直すことを習慣にしましょう。
この設定は、これから追加する種目の初期値に使われます。使また、画面の言語や配色を変更したい場合は、「設定」の「表示と言語」で、日本語・English、ライト・ダークなどを選べます。まずは普段使いやすい表示に整えましょう。
2.「記録」から「新しいセッション」を選ぶ
画面下の「記録」を開き、「新しいセッション」を押すと、種目を選ぶ画面が開きます。「HYROX」「ラン」「筋トレ」から、最初に記録したい種目を選びます。例えばSkiErgを練習した日は、「HYROX」から「SkiErg」を選びます。
3.実際に行った内容を入力する
種目に表示される欄へ、距離やタイムなどを入力します。例えばSkiErgを1,000m、4分50秒で行ったなら、その距離と時間を残します。これは記入例であり、目標タイムを示すものではありません。
同じ種目を複数セット行った場合は「セット追加」、別の種目も行った場合は「種目を追加」を使います。タイム欄は分・秒を選ぶ形式です。iOS版・Android版ともに、入力内容は自動保存されるため、最後にまとめて保存ボタンを押す手順はありません。
最初は、よく行う練習を1つ入力できれば十分です。次のように、種目ごとに必要な情報を残します。数値はいずれも入力例です。
- ランを5km、30分で走った日:「ラン」で距離と時間を入力します。ペースを比較するときは、坂道が多かったか、屋内のトレッドミルだったかもメモしておきます。
- スクワットを60kgで8回、3セット行った日:「筋トレ」で実施したスクワットの種目を選び、重量と回数を入力します。セットを追加し、3セット分の実績を残します。
- Wall Ballsを20回ずつ3セット行った日:ボールの重量、ターゲットの高さ、回数をセットごとに記録します。途中で休んだなら、その回数や理由を「種目メモ」に残すと、次回と比べやすくなります。
4.実施日と「今日のメモ」を確認する
記録画面の下部には「セッション名(任意)」「実施日」「今日のメモ」があります。後日入力するときは、実施日を練習した日に変更します。セッション名は「ラン+SkiErg」「上半身の筋トレ」など、自分が分かれば十分です。
前章の5項目のうち、体調・気づいたことは「今日のメモ」にまとめられます。特定の種目について書きたい場合は、その種目の「種目メモ」を使います。
- 今日のメモの例:睡眠7時間/体調は普段どおり。最後のランでペースが落ちた。
- 種目メモの例:Wall Ballsは20回・15回・15回に分けた。最後の15回は途中で呼吸が乱れた。
きつさや睡眠時間は、自分でメモに入力します。タイムと一緒に残しておけば、「同じペースでも今日は楽に走れた」といった変化も振り返れます。
04複合練習の記録と、入力を減らす工夫
HYROXの練習では、「種目の後に走ると、どのくらいペースが変わるか」も残しておきたい情報です。例えば次の内容なら、行った順番で種目とランを追加します。
- 記録例:SkiErg 1,000m → ラン1km → Sled Push 50m → ラン1km。
- ランの記録:1本目5分40秒、2本目5分55秒。画面のRun番号と、メモに残した「SkiErg後」「Sled Push後」を合わせて、どのランかを確認します。
- 振り返りのメモ:Sled Push後は最初の200mでペースが落ちた。次回は休憩の取り方と走り出しを確認する。
この例は記録方法を説明するためのもので、そのまま行うことを勧める練習メニューではありません。重量や距離は、自分の体力と練習の目的に合わせてください。
前回と似た練習なら、記録をコピーする
過去のセッションを開くと「今日にコピー」が使えます。同じ種目を繰り返すときは「前セットをコピー」も使えるため、毎回すべてを入力し直す手間を減らせます。
コピーした後は、日付・距離・重量・回数・タイムを今回の実績に合わせて直しましょう。今回行わなかった種目やセットを残すと、分析に含まれることがあります。コピーは入力の出発点として使い、過去の数値を今回の記録と取り違えないことが大切です。
よく使う筋トレ種目は「お気に入り」へ
種目を選ぶ画面では、名前で検索したり、部位で絞り込んだりできます。よく使う種目の星マークを押して「お気に入り」に登録すると、次から探しやすくなります。リストにない種目は「自分の筋トレ種目を登録」から追加できます。
似た名前の種目でも、ダンベルとバーベル、片脚と両脚などでは条件が違います。前回と比較したい練習は、同じ種目を選び、器具や方法の違いをメモで補いましょう。
メニューとタイマーも使える
「メニュー」には、フル/ハーフシミュレーションなど、記録の土台として使える内容があります。「今日の記録にコピー」で追加したら、実際に行った内容へ調整します。表示されたメニューが自分に適した負荷かどうかは、別に判断してください。
アプリにはタイマーとストップウォッチもあります。計測先のセットを選ぶと、測った時間をそのセットへ反映できます。種目ごとのタイムを残す際に使えますが、別のセットへ入っていないか、反映後の数値も確認しましょう。
05カレンダーと分析で練習を振り返る
週末はカレンダーで、練習の偏りを見る
「カレンダー」を開き、練習した日とその内容を見返します。月初・月末に前月・翌月の日付と記録も表示されるため、月をまたぐ週の練習も確認できます。種目や筋トレの部位で絞り込めるので、「ランは続けているけれど、Sled Pullをしばらく練習していない」といった偏りを探せます。
記録のない日は、必ずしも休養日とは限りません。入力を忘れた日もあるため、カレンダーだけで練習量を判断せず、実際に何をしたかと照らし合わせてください。
「分析」で同じ種目・同じ条件の記録を比べる
「分析」には「HYROX」「ラン」「筋トレ」のタブがあり、集計期間を選べます。HYROXでは種目ごとの実測タイムなどを、グラフまたは記録一覧で確認できます。ランではペースや距離、筋トレでは重量やセット数など、自分が確かめたい数値を見ます。
比較するときは、距離・重量・回数が同じかを先に確認しましょう。同じSkiErgでも500mと1,000mでは、タイムの長さだけを比べても意味がありません。Sledは床面や器具が変わることでも条件が変わるため、使った環境をメモしておくと役立ちます。
数字の変化を、メモと一緒に読む
同じ練習が前回よりきつかった場合は、タイムだけでなく、睡眠や暑さ、直前の練習も確認します。アプリのグラフだけで、疲労や不調の原因を診断することはできません。痛みや強い不調があるときは、数字をそろえるために無理をせず、休養や専門家への相談を優先してください。
レース後は、公式リザルトの区間タイム(Split)と練習記録を並べてみましょう。例えば、単独では走れていたペースが種目後に落ちるなら、次の練習で確かめたい課題になります。結果表の読み方は「HYROX結果表の見方」で解説しています。
06無理なく続けるためのコツ
- 練習直後に短く残す:内容を覚えているうちに、数字と一言メモを入力します。長い文章は必要ありません。
- 記録する順番を決める:実績の数値を確認し、最後に体調と気づきを書く。毎回同じ流れにすると迷いにくくなります。
- コピーした数値を確認する:入力の手間は減らしつつ、実際に行った内容と一致させます。
- 書けない日があっても続ける:思い出せない数字を埋めるより、次の練習から再開しましょう。
- 見返す日を決める:週末に5分、月末に15分など、無理のない時間を確保します。記録を増やすだけでなく、次に取り組むことを1つ決めます。
まずは、次の練習を1回分記録してみてください。タイムだけでなく、その日の調子と一言を残すところから始めましょう。
HYTRAXのAndroidアプリをGoogle Playで見る
あわせて読みたい:「HYROX結果表の見方」、「2回目のHYROXでタイムを縮めたい人へ」、「HYROX PFTとは」
HYTRAX — App Store(iOSアプリの機能概要・提供状況・更新内容)
HYTRAX — Google Play(Androidアプリの機能概要・提供状況・更新内容)
※アプリの提供状況と機能は2026年10月5日に確認。操作説明はiOS版・Android版1.8.0を基準にしています。更新により表示や手順が変わる場合があります。練習例・振り返り方はROXNOW編集部の提案です。
